日常の小さなイライラから解放される『箱』の法則

人間関係の悩みは100%あなたが悪い!!

 

この本は人間関係を根本から解決するためのヒントをくれる本です。

 

『宇宙に一人で浮遊していない限り悩みはすべて人間関係』であるとあのアドラーも言っていました。それほど大切な人間関係を良くしたいのなら絶対に読むべき本です!!

 

なぜ読むべきか、それは人間関係の悩み『すべて自分が100%悪い。』そんな考えは嘘だと思う人がいると思いますが、

 

『すべて自分が100%悪い』という考えを受け入れる事ができたとしたら、『今までよりも楽になれる』とこの本では書いてあります。

 

仮に相手が遅刻・失敗などをしたとします。しかし相手はそのことを気にもかけていません。なのに自分は相手がしたことでイライラしてしまっています。とても割に合わない話です。しかし、念じても相手は変わることはありません。では自分が変わるしかない。

 

そう考えると『すべて自分が100%悪い』という考え方は受け入れてみてもいいかもしれません。

 

自己欺瞞』=『箱』という考え方

 この本ではある会社員が主人公となって、『箱』という概念を知っていくストーリーになっています。

 

自己欺瞞』とは自らを欺き自分のことを正当化してしまうことをいいます。

 

誰だって自分が大切です。自分がどれだけ大変で努力しているかということを誰よりも知ってます。だからもっと自分は大切にされたい。そう思うのが人というものでしょう。でもそれは本当はつらいことばかりだよとこの本では言っています。

 

自己欺瞞』はあらゆるところに蔓延している病気です。

戦争から帰ってきた兵士に「なぜ人を殺したのですか」という質問をしたところ、ほとんどの兵士が「上司に命令されたから」と答えました。

しかし全員が人を殺すことはいけないことだという良心を持っています。しかし組織に入るとそんな自分を欺き人を殺してしまうのです。

 

こういった『自己欺瞞』をこの本では『箱に入っている状態』と説明しています。

 

『箱』に入るとどうなる?

箱に入っている状態では人を『モノ』としてみると説明しています。

 

例えば職場の部下が自分の大切な書類を誤って捨ててしまったとします。そんなときあなたならその部下に対してどう思いますか。「厄介なことをしてくれた」「仕事の邪魔をしてくれたな」と思ってしまうのが普通だと思います。そして大きな声で怒り怒鳴ってしまう人もいるかもしれません。しかしそれは本当に正しい行動でしょうか。

 

この状態で自分は部下のことを自分の出世・仕事・評価に対する邪魔なものとしか考えれていません。その部下は整理をするためにいらないであろう書類を片付ける良心で行っていた行動かもしれません。モノとしてみている状態だとそういった考えまでに至りません。

 

それより自分が怒鳴ったことはダメな事であるのに「部下がこうしたから」「普段から遅刻も多かったから」などといらない理由までつけて自分を正当化しようとしてしまいます。

『箱』に入るとどうなる?②

次の例は夫婦間でのトラブルです。

 

家に帰るといつもは洗濯物がたたんであるのにその日は干したまま妻が眠ってしまっていました。「あっ、洗濯物たたまないと」とはじめは思いましたがその日はそのまま寝ちゃえと思い気づかないふりをして寝てしまいました。

次の日そのことについて妻と言い争いをしてしまいました。

 

こんなことを経験したことがある人は多いのではないでしょうか。

この話についてこのように図にしてありました。

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この時自分は自分の都合の良いように色々な理由をつけてしまってしまいます。

それどころか相手をもっと悪く見てしまうようにもなってしまいます。

 

『箱』から脱出する方法は??

 

①『箱』の中に自分がいることを認める。

 ほとんどの人がやはり相手を悪く見たり自分をよく見ることで人間関係を解決しようとします。しかしそれが本当はつらいことだということに気づき、自分が今『箱』に入っている状態かもしれないと考えることが大切です。『箱』の中にいることに気づくだけでも見えてくる世界は変わると思います。

②『箱』の外の世界を探す。

 自分が『箱』の中だと気づいた後は、『箱』の外の世界を探します。それは自分が尊敬している人がいつもどうふるまっていたか、自分が『箱』の外にいる時はどのように接していたかを考えるとよいでしょう。

③新たに状況を考え直す。

外の世界を探した後は今起こった状況を考え直します。自分自身をだましていなかったか、自分の行いは相手にとってどう捉えられたであろうか。自分がしてしまったことはもう仕方がありません。ここでしっかり考えることで次へのアクションが変わってきます。

④悔い改め、自分が感じたことをしてみる。

人が生まれ変わる瞬間は、決心した時・悔い改めた時です。ほとんどの時間人は『箱』の外で生活をしているでしょう。しかし、ふとした時に『箱』に入ってしまい外の世界が見えなくなってしまうときがあります。そんなときは、そうした自分を認め悔い改めることで外の世界へでましょう。

 

最後に…

最後にこの本で出てきた話を紹介します。

 

昔、小学生のころAさんはクラスのガキ大将からいじめにあいそうになっていました。そのガキ大将はクラスのいろんな人をいじめていました。次のターゲットはAさんに向きそうだったのです。そんな時に一番仲のいいBくんが助けに入ってくれ、いじめに合わずに済みました。しかし、次の日そのBくんはガキ大将にいじめに合っていました。しかもAさんはガキ大将側につきいじめに加勢していたのです。

 

この話は昔自分の身の回りにもおきていたこととほとんど同じ話でした。

いじめという恐怖から逃れるために人は加害者になってしまうことがあります。しかもそれが悪いことだと気づかずに…

 

この本はアービンジャー・インスティチュートという研究所の一員橋口遼さんが書いた本です。アービンジャー・インスティチュートという研究所は哲学者テリー・ウォーナーを中心としたビジネス・法律・家庭・哲学・経済・教育・心理学の専門家が人間関係についての問題を根本から解決し、収益性を高めようという独自のマネージメント研修やコンサルティング業務を世界19か国で行っています。

 

『箱』という概念をもっと知ることで、もっと楽に生きられるかもしれません